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生きるために食べる、ということ ~胃切除後後遺症のお話~
2008年6月に胃幽門側亜全摘術を受けてから9ヶ月・・・

今思うと、”口から食べる”ということがこんなに幸せなことか、と しみじみ思います。
もともと食が細かったし偏食も激しかったため、それほど食の楽しみを感じたことがないまま、胃の病気に侵されたわけです。

さて、術後の食事について綴っていきたいと思います。

そもそも、胃の働きは以下のとおりです。
①食べたものをいったん貯蔵し、粥状にして徐々に少量ずつ十二指腸に送る。
②タンパク質分解酵素(ペプシン)を分泌し、タンパク質を消化する。
③塩酸(胃酸)を分泌し、食べたものを殺菌をする。
④赤血球を産生するのに必要なビタミンB12を吸収する。

また、幽門(胃の出口)を切除したことによって、①の機能はなくなります。
加えて、④の機能は残胃の面積が少ないほど吸収が阻害されやすいので、場合によっては数年後に『悪性貧血』という種類の貧血に至ります(でも、これは注射でビタミンB12を補うことができます)。
ただし、
②と③の働きについては、わずかでも胃が残れば、その機能を失うことはほぼないそうです。

しかし、
①の機能が失われることと。これが少々厄介なのです。それによって起きるのが・・・
ダンピング症候群』なのです。

通常胃は、食べたものが一気に腸へ送り込まれることがないため、
手術によってそういう状態になると、身体がその変化についていけなくなります。
そのせいで、腸を目一杯働かそうとするために、血液を小腸に集中せざるを得なくなり、
結果として、脳や四肢の筋肉への血流量が減るために、「めまい・だるさ・吐き気・意識もうろう状態」などの症状を引き起こすのです。
これが『ダンピング』の病態です。

※胃切除後の主な後遺症を解説しているサイトのリンクを張っておきます。

僕の場合は、主に前期ダンピングが必発しました。食べ終わる頃から段々とだるくなり、頭重感や意識がボーっとするなど、他人からは解らない症状に苦しめられます。
妻も最初はこれが解らず、ただ単に自分が作った料理が美味しくなかったのかと思ったそうで、食後の僕の様子を見るたびに不機嫌になってました。
僕も何度か説明をしたのですが、外見に出にくい症状というのは理解されにくいものです。
(※出血したとか、完全に意識を失ったとか、呼吸してないなど、見た目にすぐ解る症状とは違いますが、胃切除して間もない方のご家族は、この症状のことを少しでも理解してあげて欲しいです)

それでも、
ヒトの身体はよくできたもの。  ちゃんと適応していくんですね。  スバラシイ!
ダンピング症候群は通常、『少量ずつゆっくり噛んで食べる』を忠実に守れば、徐々に改善されていきます。

それでも・・・
もしどうしても、後期ダンピング症状に悩まされる人は、糖分を多く含んだアメやジュース(「果糖」という果物の糖分が吸収しやすいので、果物系のもの)を持っておきましょう。食後2~3時間してから身体がだるくなる人は、おそらく『後期ダンピング症候群』でしょう。すぐにアメやジュースをゆっくり摂取してください。
(※本当は「ブドウ糖」が一番吸収が早いのですが、糖尿病ではないので処方はしてもらえないかも。薬局に売っているならブドウ糖の粉末などを買っておくのもよいですが・・・アメかジュースで十分でしょう。でも、 後期 の場合、お菓子などの甘いものや炭水化物を”ドカ食い”した際に出やすいので、やはり「ゆっくりよく噛む」を心掛けましょう。



手術から9ヶ月・・・
やっと食事を美味しく食べられるようになりました。
もちろん、いまでもダンピング症状に悩まされますし、リンクサイトにあるような「逆流性食道炎」をおこしたり、残胃があまりに小さいがために「ゲップ」1つで、ものすごく苦しむこともあります。
それでも、
以前の記事『新たな一歩 ~抗がん剤治療の考え方~』で綴ったように、
抗がん剤の投与量を減らしたおかげで食欲が旺盛になり、今は本当に充実しています。

こういうのを 『QOL(生活の質)の向上』 といい、
僕のように治癒の望めない患者が、治療の上での目標にすることのひとつなのです。

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テーマ : 闘病記
ジャンル : ブログ

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(非公開コメント受付中)

うれしい!!
いつも気持ちの支えになるコメントありがとうございます。れんたろうさんの言葉が何か優しくて落ち着きます。時々すご~く落ち込むときがあるので、小さな言葉ひとつで頑張ろうと思うのです…。
Re: ありがとうございます。
こねこさん、こんにちは。
主治医に相談できたようですね。そして、今回はこのままがんばるとのこと。
これから休薬期間に入るのでしたら、幾分かでも調子を取り戻せればいいですね。

とにかく副作用は『我慢しないこと』が肝心です。

一般の人は、副作用が出ることも含めて「薬が効いている」と考えがちですが、それは違います。
もしも減量して副作用が消えたら、それは薬の効き目がすべてなくなることになる、と考えて躊躇してしまうようです。

薬物療法の考え方は、『作用がきちんと発現して、副作用は発現しない量を投与する』ことです。
よって、作用と副作用は別物として、切り離して考えることを忘れないで下さい。

副作用を出さないためには、
1.投与量を調整する
2.薬の種類を変える
3.副作用を抑える薬を追加投与する         この3つだと考えてください。

どれを選択するかは主治医とよく相談して決めましょう。
最終的には患者さん本人が決定することですが、
その一方で、相談する前の時点で独自の判断で頑なに決めてしまうことは良くないので、柔軟な気持ちを持って受診に臨みましょう。

今後も続く長ーい道のりですので、お互いに『ムリ』と『ガマン』だけはしないようにしましょうね。
ご主人によろしくお伝えください。
ありがとうございます。
いつも相談にのってくださってありがとうございます。主治医が変わってから丁寧に話を聞いてくださり、抗がん剤の量も大丈夫ですか?と聞いてくれます。今回は4週目なので最後まで頑張ります!と先生に言ったみたいです。でも2クール目からは少し減らしてもらおうかなぁ~と言っていました。長い治療になるのですから無理をして体力が限界に来てはだめですものね!!
Re: ギャクリュウ&ダンピングゥ~
ばんまつり さん、こんにちは。応援いただきありがとうございます。
「ぼちぼち」でいきまーす。

えー、 お問い合わせその1 の「腹鳴」ですね?
あー、術後半年・・・くらいまで(かな?)は、結構すごかったですねー。
『マチガイナク ナーニカ ガ チョウノ ナカデ アバレテ イマース』的な激しさでしたね。
おかげで人間の大腸の位置がはっきりわかって、今後のお仕事に十分活かせそうなくらいでした。
でも、あれ、ハズカすぃー ですよ (^^♪     オナラ みたいで・・・

お問い合わせその2 の「逆流性食道炎」ですが、
僕も基本的には上体を起こして寝るくらいしか方法はないと思います。
もちろん、食後1時間は絶対寝ずに座って過ごします。
それでも逆流するときはします。少量のゲップなどと一緒に上がってくるんでしょう。こればかりは策なしです。喉や胸の辺りがただれる感覚がとてもイヤです。

アルロイドG 飲んでるんですか?
僕は飲んだことないですが、胃に管を通して流動食を注入している患者さんに、よく投与してました。
なんとなく美味しそうで・・・なんとなくマズそうで・・・  
あの緑色が、ヒトの想像力を掻き立てますね (^0_0^)
Re: タイトルなし
シンシア♪ さん、こんにちは。
体調いかがですか?BLOG読ませていただいて、今が大変な時期だとわかりました。
治療がんばりましょうね。

僕の文章 読んでいただいて、お解かりになりましたか?長ったらしいでしょー?
途中でちゃんと休憩はさんで下さいね。

今日も仕事行ってきました。今はまだ、のんびりしたもんです。
また、シンシア♪ さんのBLOGにも寄らせていただきます。
Re:食べることの大事さ~
こねこさん、コメントいただき、ありがとうございます。

食べることが大好きだったご主人は、その楽しさを失いつつあるのですね。お辛いでしょう。
食べることは、単なる嗜好や趣味といった側面だけでなく、生きるうえでの精神の根っこを支える面も持ちあわせているので、大事なことですよね。

要するに、「食べられなくなると”生きる意欲”にも影響する」ということです。

一日中気分不良が続くということは、抗がん剤の副作用かも。
胃切除の後遺症としては、そんな長時間症状を引きずることはないと思います。

このことは主治医にきちんと報告して、TS-1の減量は可能かどうか検討してもらうことも考えるべきかと思います。

ただし、抗がん剤の量について、「主治医がどう考えて治療計画を立てているのか」を聴いた上で、

ご主人は 『副作用にひたすら耐えて、なりふり構わず積極的な治療を受ける』 つもりなのか、
あるいは 『副作用の少ない楽な生活を望む』 つもりなのか、
を考えなければならないと思います。

つまり、『がんとどのように向き合うのか』についての意思を、患者側がはっきり伝えなければ、主治医はこちらの思うようにはしてくれません。

しかし、どうしてもはっきり決められず、
『治療も目一杯十分にして欲しいけど、副作用もイヤ』としか言えないのであれば、
吐き気止めを処方してもらいましょう。
(ただし、絶対効くかどうかはわかりません。制吐薬は数種類あるので、ご主人に効く薬にめぐり合うまでは試し続けることになります。)

とにかくお早めに主治医としっかり話し合いましょう。
食の問題は、意欲の減退だけでなく、栄養や免疫にも関わるので、闘病生活にとって大事なことですからね。
食べることの大事さ~
れんたろうさんこんにちは!!今日もご飯の時間が怖いと主人は言っています。TS-1が四週目に入り、むかつきなどの副作用がマックスになってきているみたいです。まだ手術をして2ヶ月なので、全摘した後遺症か、抗がん剤の副作用か一日中気分が悪いみたいです。少しでも食べられるものをと作るのですが…なかなか…それを見ているこちらも食欲がなくなってきて…二人で暗~くなっていく毎日です。以前は食べるのが大好きでたくさん食べていた人なので余計に食べられないことが苦痛でその上体重もどんどん減ってくるとあせるみたいです。休薬日に入ったら少しは食欲も戻るのでしょうか?やっぱり食べると元気が出ますよね!!体の調子は本人にしか分かりませんので辛いと思います…
ギャクリュウ&ダンピングゥ~
お仕事復帰おめでとうございます!!。
生活のメリ・ハリが出て良かったですね、けど「ぼちぼち」でお願いします。

主人も「ダンピング」「逆流性食道炎」それと「腹鳴!!」です。

れんたろうさんはどうでしょうか?お腹に獣がいるような^^まるで鳴き声はしませんか??
主人は猛獣系です♪余りにもスゴイ時があるので「笑っちゃいます」

さて、相談です^^
「逆流性食道炎」のため、寝るときは傾斜を付けて、頭を高くしていますが、他に何かお勧めはないでしょうかねぇ?  そうそう、「アルロイドG」緑のねっとりしたヤツ♪飲んでいます。
さすが~~!!れんたろうさん。。
とても解りやすい文章ですね。。
改めて理解できました(笑)

お仕事復活されたのですね!!
素晴らしいです。。

私も、次の治療がんばりますね。。
Re: こんにちは(ゆんこさんへ)
ゆんこさん、コメントありがとうございます。
いやー、なんかうれしいです。ホントに。
「ずっと前から・・・」なんていうフレーズは、高校生の頃を連想させる、さわやかな春風のようなセリフですよ。ときめきますね~。

冗談はさておきまして、叔父様のことは残念でしたね。お悔やみ申し上げます。
でも、病気のことなんて、やっぱりわからないことだらけですよ。患者本人でさえ悩み続けるんです。ゆんこさん自身も、経験があることだろうと思います。

僕だって、偉そうなこと言ってますけど、Stage4に進行するまで気付かなかったのですから。

実は今日、職場で仕事していたら、院長先生が僕の顔を見に来てくださって、同じような話をしたのです。
院長先生も
「それは誰でもそういうものだ。病気なんて解らんもんだよ。」と言ってくださいました。

前を向いて生きましょうね。お互いに。
ゆんこさんは僕よりも大先輩なのですから、こんなこと言わなくても解っていらっしゃいますね。

今後ともよろしくお願いします。また僕の記事を読んでもらえたらうれしいです。お堅い系ですけど・・・(^^♪
僕もゆんこさんのBLOGに、ちょくちょく寄らせていただきます。
こんにちは
初めまして・・・と書きつつ、実は前からずっとナースれんたろうさんのこと、気になっていました。

実は大好きだった叔父が胃がんになり、全摘しました。余命3ヶ月と言われましたが、本人のがんばりで、その後ゴルフコースを回れるほど回復。しかし術後数年の検査で「一度お腹を開けてみましょう」との医者の希望で開腹手術を受け、そのまま亡くなりました。
それが命だったのか、医療ミスだったのかはここで問題ではありませんが、れんたろうさんのブログを読んでいると実は叔父もこうだったんだ、と今頃気がつくことが多いです。当時は胃がんのこと、何も知りませんでしたので。

私もがん患者の一人です。6月で術後4年生になります。生きていることに感謝して、一日一日を過ごしています。
れんたろうさんのこと、ずっと応援していますね。
変なコメントでごめんなさい。
Re: ダンピング症候群
kanさん、こんにちは。コメントいただきありがとうございます。

> 胃切除はしていませんが時々なります。

本当ですか?胃切除していない人の「ダンピング症候群」は病態生理上ありえないかと・・・
似て非なるもの、かな?と正直思いますが・・・。
しかし、疑っているわけではないのです。
一度近所のクリニックへ行って診てもらって、
大病院宛の紹介状でも書いてもらって検査をされてはどうでしょう?
何かしらの疾患があってもいけないと思うし・・・。
いつまでも我慢して済む状況ではないと思いますよ。

とにかく、こういう症状は見た目に表れにくいので、本人にとっては本当に辛いですね。人には説明しにくいし。

僕自身がそうであったからあえて言いますが、
”我慢強い人ほどロクなことはありません。”

とにかく病気は、早期発見こそが何よりの治療法につながりますので。お大事になさってください。
Re: こんにちは
三毛猫さん、こんにちは。

> さて『抗がん剤の減薬』をたまに目にしますが…抗がん剤の量って最大限まで使っているものでしょうか?

日本癌治療学会が作成した標準治療のガイドラインでは、「体表面積」というものを算出して投与量を決定してます。(患者さんの体重の値を数式に当てはめて計算するそうです。)
一応それが「最大限の量(あくまで保健適応の、という意味で)」になるんだろうと思います。
よって、その量より減らすことは問題なくしてくれます。量を減らせば、健康保険の国庫負担分が減りますからね。
医療費を抑えたい行政側からすれば、これは大助かりなのです。
Re: 漢字が多いので・・・
ガーネットさん、こんにちは。
ちょっと調子に乗って、いろいろ書きすぎました。リンクしたサイトもこれまた長ーい文章でしたね。

>消化器は一生き物

まさにそうですね。そして入れ歯のような代替品もない。健康って大切ですねー。
でも、人の身体は大したものです。だんだん慣れて、たくさん食べられるようになるんですから。

返信書き終えたら、BLOGに寄らせてもらいます。
ダンピング症候群
胃切除はしていませんが時々なります。
貧血寸前の感覚に似てませんか?
ムカムカして冷や汗でそうな感じ。
人前だとつい何でもないフリしてしまいます。性格です。(泣)
実際は吐きそうでトイレの場所が頭の中を駆け巡って、
会話なんてろくすっぽ頭に入ってこないんですが。
こんにちは
毎日、普通に食べられる事…感謝しなければいけませんね(^^ゞ
さて『抗がん剤の減薬』をたまに目にしますが…抗がん剤の量って最大限まで使っているものでしょうか?
漢字が多いので・・・
おはようございます。
医学書を読んでるかと思いました。
同じ病気をされてる方には本当に参考になりますね。
私はと言うと・・・・漢字が多いので斜め読みしました。(●^o^●)

私のブログに来ていただいてる方も「逆流性食道炎」のお話していました。
本当に消化器は一生物ですから、歯と同じくらい大切にしなくちゃね。
歯は入れ歯があるか・・・・

れんたろうさんはもともと食が細いからドカ食いもないでしょうが、私のようにガツガツ食べる人だと食事の摂り方を変えるのは大変ですね。
お腹空いてると無意識に早食いしちゃいますからね。
最初は痩せてた王さんも、今はふっくらしてきましたよね。
だんだん食事の量も摂れるようになってくるんじゃないですか?

えー記事に関係ございませんが、ここで業務連絡でございます。
ガーネットの「働きてー」のコメントでゆんこさんかられんたろうさんに
メッセージが入っております。
我が家をお訪ね下さいませー。(^.^)
お暇ならずっと眺めていて下さい
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プロフィール

ナースれんたろう

Author:ナースれんたろう
みなさんはじめまして。
大学卒業後サラリーマンをしていましたが心機一転、
病院で働きながら看護学校に通って正看護師の資格を取りました。
それから数年後、仕事も順調に行っていた矢先の2008年2月末…
僕の人生にとって、とても大きな出来事が起こったのです。

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