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まだまだ誤解の多そうな緩和ケア
がん治療を考える上で、必ず関わってくる言葉が ”緩和ケア” です。
その種の講習会などが、一般人あるいは医療者向けに各地で行われているでしょう?
僕の住んでいる地域のがん患者会でも、緩和ケアについての講習会が行われたそうです。
その時に、参加者の協力で行われたアンケートがあったので、その内容を覗かせてもらったのですが・・・、
まあなんと、「いまだにこんな認識の方が?」と落胆してしまうような意見が、一部にありました。

要するに、『緩和ケア=終末期医療』という認識です。およそ2割もいらっしゃいました。
また、モルヒネへの印象についても答えが出ていましたが、「副作用が怖い」「止められなくなる」という理由で使用を控えたがる方が、1割強いらっしゃいました。
(※回答者の総数が60人程度と少ないので、各回答のパーセンテージはあまり当てになりませんが・・・)
(※↑モルヒネについての記事は、近いうちにUPしようと思っています。減量した後の経過報告とともに。)

残念なことに、「どんな情報源からそうした認識に至ったのか?」 「怖がるその副作用とは何なのか?」などもう一歩踏み込んだ質問が無かったので、あまり参考にはなりませんでしたが・・・。
とにもかくにも、患者会に参加するような方でも(要するにがん患者かその家族かということですよね)、いまだに誤解を解けていないのが ”緩和ケア” なんだとわかります。


WHOが定義している ”緩和ケア” とは、
『生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、 疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関して的確な評価を行ない、 それが障害とならないように予防したり、対処することで、クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである。』
です。
1行目の『疾患の早期より』 ここがポイントになりますね。
これで『緩和ケア=終末期医療ではない』と理解できます。
大抵の方はご存知かと思います。
(※ただ、WHOも1990年時点では、『治癒を目指した治療が有効でなくなった患者に対する積極的な全人的ケアである。』と定義してましたので、これがそのまま今の時代にも残っていることが、誤解が消えない原因です。)
しかし、今なお1990年当時の認識をそのまま提示している緩和ケア関連のホームページもたくさんありますので、間違えないようにしてください。
インターネットの情報は、そのすべてが正しいとは限りませんからね。書籍についても、初版の古いものはキチンと改訂されていないこともありますので、要注意です。

なんにしても、情報というのは取捨選択していかねばなりません。
そう考えると、正しい情報を得たければ、その道の専門家に聞くのが一番だろうと思います。

がん拠点病院には、「がん支援相談室」があります。
その病院に罹っていなくても、誰でも利用できます。窓口となるスタッフは、主にがん専門看護師になるでしょうか?
その際、ソーシャルワーカーを主たる相談者と認識している方も多いでしょうか?
しかしそれは、ケースによってはちょっと違う場合があります。
ソーシャルワーカーは、主に公的医療制度の相談業務を専門としている職種です。”ココロのお悩み相談” とはビミョ~に意味合いが異なるようです。
つまり、入院費に関する相談や高額療養費などの公的医療費補助制度の紹介、患者-医療者関係調整(この定義が微妙なのです)、社会復帰支援などが主な業務です。

特にがん患者にとっては、疾患そのものや副作用に伴う療養生活面での悩みなど、医学的な知識を踏まえての助言が必要なケースが多いでしょう?
その場合はソーシャルワーカーではなく、がん専門看護師やがん認定看護師などのほうが、具体的で現実的なアドバイスを受けられると思います。
そして、純然たる ”ココロの悩み” には、臨床心理士もいます。

がんに罹った方にとって、何の悩みもないという人はまずおられないでしょう。
告知の瞬間から ”緩和ケア” は始まってます。緩和ケアチームは患者さんからの相談を待っているのです。
”トータル・ペイン” のお話は、以前の記事(『スピリチュアルペインとは①』 『スピリチュアルペインとは②』)で綴りました。

がん患者には、たくさんの ”痛み” があることを、彼らは知っています。



それと・・、
緩和医療を語る上でのキーワードとして、”トータル・ペイン” を挙げましたが、
緩和ケアとは、何も ”痛みの治療” だけではありません。

具体的に僕の治療を例に挙げてお話しますと・・・

術前化学療法が功を奏したおかげで、僕は手術を受けられるようになりました。
しかし、これは根治を目指した手術ではありません。
『姑息的手術』といって、胃に原発巣を残しておくと「病巣からの出血に伴う大量吐血」や「胃の幽門(出口部分)狭窄に伴う嘔吐」という悲惨な末期症状が避けられないから、それを事前に回避する目的で受けた手術です。
また、今年の2月に脊椎の骨転移巣に放射線治療を施しましたが、これは「転移に伴う骨痛」や「転移巣の増殖に伴う脊髄圧迫や末梢神経障害」「病的骨折」などを緩和・予防する目的で受けた治療です。

これらはすべて、 ”緩和ケア” です。痛みの治療だけではないでしょう?
忘れてましたが、ついでに言えば3週間ごとに受けている ”抗がん剤治療” 。これも僕にとっては延命治療に過ぎませんので、 立派な ”緩和ケア” なのです

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Re: こんばんは
三毛猫さん、具体的なお話をいただき、ありがとうございました。

そうですね。特に患者本人以外の人は、固定観念や先入観が影響して、
しっかり説明してるのに、ほんの ”一言” だけが勝手に大きくなっていくものですね。
説明って、本当に難しいと思います。

患者本人は、もっと他にしたいことやエネルギーを注ぎたいことがあるのに・・・。
こんばんは
身内に理解してもらうのに時間がかかりそうです。たぶん、イメージがあると思うんです。私も以前はそうでしたから(^-^;
緩和ケアではないですが、以前ハーセプチンを始める前に『今までは再発、転移した人が使っていた薬が、術後補助治療で使える様になったから予防の為にやるんだよ』と説明しましたが…両親、姉夫婦は『再発、転移』の言葉に反応してしまい私がそうなったと誤解していましたからf^_^;一ヶ月程誤解したまま(今は大丈夫です)…説明って難しいですね(ToT)
Re: 緩和ケア
あんぱん父さん、いつもコメントありがとうございます。

奥様の体調はいかがでしょうか?がん患者の心の問題は一生ものですから、もっと緩和ケアが広まっていて欲しいところです。

しかし、緩和ケア病棟のベッド数が極端に少ないのは、根深い ”大人の事情” があるせいです。

通常の病棟に比べて、かなりたくさんのスタッフが必要だったり、診療報酬点数が低かったり・・・。
数年前から療養病床のベッド数も大幅削減されてますので、僕らは末期を迎えた時に行くところがないのです。
高齢化社会ですからね。
時代の変化をひたすら待つか、明治維新並みの本当の革命でも起きない限り、この問題は残念ながら解決できないと思います。
緩和ケア
母さんが再発でパニックになった時、緩和ケアから看護しさんがすぐに来てくれた。
まぁ、みごとに居るだけて癒されるような看護師さん<、しばらくお話をして母さんも落着きました。
抗ガン剤が効かなくなり漢方に代えた方も外来で緩和ケアを受けています。心の治療も平行して行わなければならない癌の治療、緩和ケアの必要性をつくずく感じさせられましたよ。
でも、今緩和ケアは満室でベット待ちは半年先だそうです、いい方法はないんでしょうかね ?
お暇ならずっと眺めていて下さい
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ナースれんたろう

Author:ナースれんたろう
みなさんはじめまして。
大学卒業後サラリーマンをしていましたが心機一転、
病院で働きながら看護学校に通って正看護師の資格を取りました。
それから数年後、仕事も順調に行っていた矢先の2008年2月末…
僕の人生にとって、とても大きな出来事が起こったのです。

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